JAXA相模原キャンパス特別公開に行って来ました。【其の二】
第一会場編で大体力尽きたので少し休んでました。
さぁ、第二会場編です。
第二会場編
ここでのお目当てはもちろん「あかつき」
「あかつき」関連
12月7日のあれさえなければと思いながらも、今どうなっているか気になりますよね〜。
404 File Not Found | 宇宙科学研究所
入ってすぐ目に入ったのが「千のあかつきくん」と「あかつきくん応援タペストリー」
あかつきくんがいっぱい…。
さて。
「あかつき」の模型の近くをうろうろしていたら「これが実物の大きさなんですよ〜」って声かけられました。
ふと見ると実物大あかつきの写真が…。
「え、こんなに小さいんですか」「はい、これくらいです。地球観測衛星となると何トンとかになりますけど、あかつきは500Kgなのでこれくらいなんです」という感じでした。
せっかくなのでここでも色々聞いてみましたよ。
- Q「あかつき」が6月末に「ひので」との共同観測したときに電波を送ったのってどのアンテナですか?*1
- Aその時の観測に使ったのはHGAですね。この白い奴です。
- Q太陽に向けても大丈夫な面とかってやっぱりあったりするんですか?
- A今回の観測は幸いにも遠日点付近だったのでそんなに影響のない範囲でした。
- Q今「あかつき」はどの辺を飛んでいるのですか
- A今はこの辺ですね〜(と、太陽系での位置関係図があった)金星よりちょっと内側を回ってます。
- Q観測機器の劣化とかは大丈夫なのですか。
- A今は観測機器の電源を切っています。金星についても観測できないのでは意味ないので…。
今後の予定については、
- 9月頃にスラスターの噴射試験をします。
- どんな状況になっているか噴射してみないと分かりません。まっすぐふいてくれれば良いんですけど、噴射方向が曲がっているとまた回転してしまうかもしれません。*2
- もし、大きいスラスターが使えないとたくさんついている小さなスラスターで金星軌道に入るときはブレーキをかけないといけません。ただ、これだと推力が小さいので何回かに分けて行うことになるかもしれません。
金星軌道への道はこの9月が一つの区切りとなりそうです。良い結果が出ることを願ってます。
続いて観測用のカメラのあたりでもいくつか聞いてみました。
Qそれぞれのカメラの画素数ってどれくらいなのですか?
A大きいもので100万画素(1024×1024)位になります。カメラ本体は大きいですがほとんどがフードになっています。なので実際の観測部分はココです。一つのカメラで色々なフィルタを搭載しています。
なるほど。観測機器の話としては、
- このカメラ載せてるだけに見える台、実はすごいんです。おもに放熱とか。(赤外線カメラは冷やさないとダメなんです)作り方とか。
- 4台のカメラが同じ面についているのは同時に違うカメラで写真撮って見比べるためなんです。
- 地球観測だと可視光のカメラですが、金星はそれだと雲しか見えないので地球観測のとはちょっと違ったカメラを搭載してます。
- 雷・大気光カメラだけは金星周回軌道でないと使えないんですよね。
- 雷・大気光カメラは時間的な解像度を上げています。連射撮影できます。そして、その中から光っていると思われる部分の前後の写真を取り出せるんです。*3
- あと、これはサーモグラフィみたいなカメラもあります。これは赤外線を撮るので金星の昼夜関係なく撮れます。
などなど。
本来なら今回の特別公開で金星からの写真が展示されていたかもしれないと思うと複雑な気持ちですが、その代わりに「ひので」との観測とかできたと思えばそれはそれで良かったのかなぁと。ただでは起き上がらない的な意味で。
あと、太陽の向こう側に探査機がいると言うことも珍しいんだそうです。
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