はねいれもんのにっき。

はねいれもんの日記です。

JAXA相模原キャンパス特別公開に行って来ました。【其の一】

当初の予定では29日に行く予定でしたが、朝起きられなかったため本日となりました。
天気予報では雨の確率が50%ととか言われてましてこれは雨の中並ぶはめになるのかなぁと思ってましたが何とか持ちこたえてくれました。
そんなわけで、第一会場から、第5会場まで巡ってきましたので、それぞれの会場で聞いたり見たことをまとめておきたいと思います。
いや〜想像以上にすごいこといっぱいでした。

第一会場編

ここでは惑星探査機、天文衛星に関わる展示が行われていました。
具体的な名前を挙げると、はやぶさはやぶさ2、かぐや、イカロス、ひので、あかり、すざく、はるか…となります。
どれも見場聞いたことあるものばかり。
はやぶさブースへは別の入り口というか列ができてました。会場に着いた直後は列がのびてましたのでとりあえず後回し。
向かったのは第一会場2階の天文衛星関連の展示室。

「ひので」関連

展示室に入ってすぐに展示してあったのが「ひので」
太陽観測衛星「ひので」 | 科学衛星・探査機 | 宇宙科学研究所
ひのでといえば、6月末頃に「あかつき」との共同観測ということでその辺も含めて色々聞いてみました。

  • Q「ひので」から「あかつき」は見えないですよね…。
  • A「ひので」からはさすがに「あかつき」は見えません*1
  • Q「あかつき」からの電波の影響とかって結局あったんですか?
  • A詳しくはまだ解析中ですがなんか出たっぽいですよ*2
  • Q「ひので」ってまだまだ活躍できるんですか?
  • A現在の状態であと5年くらいは行けそうです。燃料もたくさん残ってるので。ただ、大規模フレアとかあると怖いですね。あと、「あかり」みたいに突然バッテリーがアウトとかなるのも怖いですね…。
  • QそういえばNASAも太陽観測衛星をあげてますが装置がダブったりとかしないんですか?
  • A「ひので」自体が国際プロジェクトとしてやってます。その中で、衛星の作成、打ち上げを日本が担当したと言う事になります。それに、衛星1個あげるのってお金がかかるので…。

他にも、

  • 「ひので」がとらえたクローズアップ写真、アレだと太陽だとわかってもらえないんですよ。なんか虫っぽいものがうねうねしているんじゃないかって。なので、こんな説明資料作ってみました!(キリッ)とiPadを取り出して動画再生。
  • 宇宙に「可視光」の望遠鏡をあげるのって大変なんです。しかも、対象が太陽となると鏡面を大きくしすぎると熱も集めちゃいますので。NASAが大きいのを作ろうとしたけどやっぱりダメでした。なので、50cmと言っても大きい方なんです。*3
  • ちなみにこの望遠鏡、作るまでの話で一本の物語ができるくらいスゴイものなんです。
  • 望遠鏡は光を集めます、太陽を見ると熱も集めます。そうすると熱くなりすぎて壊れちゃいます。なので、「ひので」には余計な光を捨てる仕組みがついてます。この脇に空いた穴がそれです。

などなど、いや〜知らないことばかりでした。太陽表面のクローズアップ写真と動画は何回も見たことあるんですけど探査機自体がどんなものなのかというのをこれだけ教えていただいたのは初めてでした。
衛星はまだまだ動いてくれるとのことなのでまた新しい発見とか出てきそうです。

すざく」関連

「あかり」のブースは混んでたのでまずはその先へ。
すざく」というよりはX線天文学についての話でした。
X線天文衛星「すざく」 | 科学衛星・探査機 | 宇宙科学研究所
ここでは、X線で宇宙を見るとと言う事で担当者の方が説明してくれてました。

  • X線は「熱い」ものから出ます、大体100万度
  • 太陽もX線でみると違った見え方になります。
  • X線は有害ですが、地球上だと大気が守ってくれているので大丈夫。そのためX線を観測するためには宇宙に行かないとダメなんです。そこで「すざく」の登場。
  • X線で銀河中心を見ると可視光とはまた違った見え方になります。

という感じでした。

「あかり」関連

\アッカリーン/
わたし的には東鳩なんですけどね(ボソッ
というわけで、「あかり」ブースに戻ってきました。「灯」ハッピ装備ですね〜。
404 File Not Found | 宇宙科学研究所
ここでは、観測終了となってしまった経緯とか次の衛星についてとか聞いてみました。

  • Q「あかり」が観測終了となってしまったのって電源で何かあったのですか?
  • A「あかり」が搭載しているバッテリーってニッケル水素電池なんです。某エネループも充電と放電を繰り返すとだんだん容量が減ってしまいますよね。それと同じ事が起こったと思われます。詳細は調査中ですけれども。
  • Q「あかり」の次というのはいつ頃打ち上げる予定なんですか?
  • Aこの「SPICA」という衛星は2020年頃打ち上げられればと。H-2Aでの打ち上げになるので大きな鏡面にできます。
  • Q「あかり」から「SPICA」まで10年近く空いてしまいますけどその間はどうなるんですか?
  • A「あかり」が残してくれたデータというのは膨大でまだまだ解析がこれからという状況なんです。その作業が進んでいくことになります。
  • Q「あかり」と「SPICA」の違いというと鏡面の大きさ以外にどんな特徴があるんですか?
  • A「あかり」は全天サーベイをしながらピンポイントの観測を行いました。「SPICA」は「あかり」が観測した結果からもっと詳しく調べたい部分を観測することができます。搭載する機器も性能がまた良くなるので「あかり」では見えなかったものが見えてくるかもしれません。あと「あかり」は液体ヘリウムの冷却と機械式冷凍機の冷却と2つの方法を持っていきましたが「SPICA」は機械式のみになります。

「あかり」の衛星としての役割はいったん終わりましたが、残してくれたデータの解析はまだまだこれからと言うこと。そして、そのデータは次の衛星の観測に引き継がれていくと言うこと。今後の展開が楽しみです。
以上、第一会場編でした。
JAXA相模原キャンパス特別公開に行って来ました。【其の二】 - Hatena://羽井檸檬の日記帳。/

*1:そりゃそうだ

*2:え!

*3:ちなみに可視光だとハッブルに次ぐ大きさだとか